試合前ウォーミングアップで大切なことは何?【解説動画付き】
こんにちは、体の整備士田口昌宏です。
解説動画
今回のテーマ
運動やスポーツをする前の準備として、ウォーミングアップを行います。それはできるだけ良い状態で、試合に挑めるようにしたいからです。
良い状態というのは、大きく分けて2つです。
①怪我を予防できる状態
②パフォーマンスを発揮できる状態
そのためにあらゆる工夫をし、今もなおウォーミングアップは進化し続けています。
そんな中、とても大切なことがあります。
それはいったい何でしょうか?
結論
筋肉の温度を39度くらいまで高めることです。
ウォーミングと聞くと、ランニングや体操、ストレッチ、これらを想像すると思いますが、これらは全て方法であって目的でないことを理解しておく必要があります。
この辺りの、目的と方法が連動していないことがよくありますので、
今回は改めて、目的と方法を整理し、ウォーミングアップを実施する上で大切なことについて解説します。
きちんと整理することができていれば、素晴らしい感覚で競技を実施することができるようになります。
解説
結論でお伝えしましたが、筋肉の温度を39度まで上昇させることが重要です。
これは、運動器を始め、体中の機能が高まる温度だからです。
これは誰にでも馴染みのある体温ではありません。
筋温です。
体温は基本的に外気温の影響を受けないように調整されます。つまり、夏でも冬でも平熱は基本的に大きく変わりません。
しかし、筋温は外気温の影響を受けます。
暖かい日の方が寒い日より動きやすいのはそのためです。
そのことは、多くの人は経験からなんとなくわかっているので、寒い冬は体が温まるようにこころがけながらウォーミングアップを実施しているのではないでしょうか?
また、暑い夏であれば、比較的筋肉は39度に近い状態になっているので、温めるための準備は少なめで良いことがわかります。
しかし、問題は春や秋のように、気温の変動が大きい時期は、筋肉の温度というワードをおろそかにしていると怪我をしてしまうリスクが高まります。
つまり、ウォーミングアップの基準として、筋温39度を心がけるだけで、あらゆる季節や外気温に対して適切に適応できるようになります。
しかし、ここで問題なのが、どうやって筋温を把握するかです。
体温は体温計で把握できるのですが、筋温を体温計で把握することはできません。
どうしたら良いのでしょうか?
実はそんなに難しいことではありません。
軽く汗が出るくらいが基準です。
大切にしたいのはこの部分です。
なんだそんなことかと思うかもしれませんが、果たしてここをきちんとおさえてウォーミングアップできているでしょうか?
特に、危険なのが決められたウォーミングアップのルーティンをやることで、やった気になっていることです。
冬は寒いので温めようと心理が働きます。
また、夏であれば、最初から温まっているので、筋温でミスすることは多くありません。
しかし、春や秋はどうでしょうか?
筋肉の温度が充分に温まる前に終わっているケースが多くなりがちです。
筋肉の温度を意識しなが、ランニングやストレッチを組み合わせていく。それだけで、効果は違うはずです。
この春はあらゆるスポーツが開幕し、さあこれからという時に怪我をしないためにも、意識をしてみてはいかがでしょうか?
皆さんの何かの気づきになれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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